2018年02月07日 08時31分

東京・上野動物園が赤ちゃんパンダ「シャンシャン（香香）」の公開に沸く中、和歌山県白浜町のレジャー施設「アドベンチャーワールド」で生まれ育ったジャイアントパンダの一族が、本場・中国で「浜系」と呼ばれる大きな家系を構成しており、自然繁殖の未来を支える存在として注目を集めている。

「アドベンチャーワールド」を昨年１２月上旬に訪れた。飼育されているパンダたちは、木にぶら下がるなど元気に動き回り、食欲も旺盛でもりもり竹を食べていた。

オスの「永明」とメスの「梅梅」「良浜」との間に生まれた子供たちだ。この施設で２０００年から１６年９月までに、生後まもなく死んでしまった１頭を除き１５頭が誕生した。一つの飼育施設としては中国を除けば世界一の実績だ。１５頭はいずれも、名前に地名の「白浜」から取った「浜」の字が使われ、日本のパンダファンからは「浜家」とも呼ばれる。

アドベンチャーワールドなどによると現在、米国、英国、シンガポール、フランス、マレーシアなど１８か国・地域の２３施設でパンダが飼育されている。繁殖にも取り組んでいるが、死産や生後まもなく死ぬことが多い。上野動物園ではこれまで５頭のパンダが生まれたが、２頭は生まれてすぐに死んだ。
中国も合わせると世界で飼育下にあるパンダは約５２０頭。白浜生まれのパンダとその子や孫は２９頭に上り、約５・５％を占める。

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